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うつのこころ 抜け出すヒント 読む治療薬を読んで⑩心理カウンセラーという職業に就いて

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カウンセラーという職業に就いて

就労移行支援事業所でカウンセラーとして赴任して、それぞれの生きづらさを抱えたメンバーを見て思ったことは、「数年前にうつで苦しんでいた私と一緒だ。その苦しさが分かるから他人事とは思えない。そんな私が本当にメンバーの支援ができるのだろうか。精神障害と診断されているメンバーと私が似ているということは、やはり私も精神障碍者なのだろうか。うつの症状はおさまっていても、どこかは普通ではないのだろうか」ということだった。

この話を聞いて、私も同じ思いを持った。精神障碍者と健常者の区別は、あいまいであり、グレーゾーンも存在すると思う。自分がうつを経験しているから、たしかにメンバーの気持ちは少しは分かるけれど、支援するとなると、症状は人それぞれであるし、難しいと思う。精神疾患を抱えている人と一緒にいると、なぜか調和するというか安心感さえ覚えることもある。うつのキャリアとなった人は、やはり普通ではなくなるのかもしれない。患者に寄り添えるという点では、大きな財産を得たと思う。

リワークデイケアの立ち上げ

著者も、うつで社会復帰ができなくて、リワークのような適切な支援プログラムがなくて苦労した経験があった。

精神的な不調を抱えたとしても、安心して社会復帰できる場所をつくりたいという願いを達成することが出来た。

リワークデイケアの立ち上げ後、私のうつを克服した体験をもっと生かすことはできないかと、著者は考える。

就労移行支援事業所やデイケアで職場復帰したとしても、就労が定着するには、周りの理解やフォローが不可欠である

社会全体が、うつや精神疾患について理解が深まり、うつになっても生きやすい社会になればいいと思う。

日本のうつ患者

日本には100万人以上のうつ患者がいる。そして年間3万人に迫る人が自らの命を絶っている現実がある。うつは個人の問題でもあるが、複雑化した現代社会全体の問題でもある。身体障碍のように、目に見える生きづらさであれば、周りも困っていることを理解してフォローしやすい。

精神障害は目には見えないため、支援が分かりづらい。本人も何に困っているのかが分からないこともあり、周囲の人もどう対応したらいいかわからず、不安や偏見などにつなりやすい面はあるだろう。

もっと社会がうつへの理解が深まり、お互いに手を取り合い生きやすい社会になって欲しい。

何かしらの機関で支援を受けられている人はまだよいが、うつで苦しみながらも適切な支援を受けられていない人、潜在的なうつを抱えている人は想像以上に多いことが想像できる。

うつで苦しむ当事者だけではなく、家族や支援者にとってもどのように関わり、支えたらいいのか分からず困っている人もたくさんいるだろう。

うつを克服した当事者の人生を振り返って経過を追った本はほとんど出版されていない。
どうしてうつになったのか、どういう心の痛みや生きづらさがあるのか、どうやって抜け出したのか、うつを克服したモデルケースがあまりないのが現状である。

うつで苦しんでも生きてきた人がいるという、著者のメッセージは勇気や希望を与えるきっかけとなる。うつは人それぞれであるから、必ずしも参考になるとは限らないが、うつ病闘病記を多くの人が発信していくことには意義があると思う。

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